けん先の長さを”最高”にしよう!

Pocket

いきなりですが質問です。

皆さんは、けん玉の「けん先」の長さを意識したことがありますか?

買った当初から特に気にせずに使っている人が多いと思います。
しかしながら、買った当初のままだと、ほぼすべてのけん玉においてけん先が短い!

けん先が”最高”の状態になっていない!

長くしましょう!

というのが今回のテーマです。

どのくらいの長さがいいの?

実際にどのくらいの長さがよいか、結論から言うと、

4.0~4.5cmくらいがいいです。ベストは4.5cmです。

定規で測ってみてください。

4.0cm~4.5cmになっている…けん先の長さが最高の状態になっています!
4.0cmよりも短い…けん先の長さを最高の状態にしましょう!

けん先の長さを長くするには、けんと皿銅(大皿と小皿)がくっついている部分をやすりで磨いて、細くする必要があります。
やすりを買って、けんを細くしましょう。

なぜけん先を長くしたほうがいいの?

けん先を長くしたほうがいい理由は2つあります。

① けんの重心をより「真ん中」にできる

  ✓ けんが回転する技が安定する
   (例)ひこうき、一回転ひこうき、一回転灯台、…
  ✓ けんを乗せる技が安定する
   (例)灯台、一回転灯台、…

② うぐいすが安定する

  ✓ 乗せた後に落ちにくくなる

これらの2つのメリットについて解説します。

① けんの重心をより「真ん中」にできる

重心(じゅうしん)って何?という方もいると思うので、説明します。
簡単に言うと、ある物の「真ん中」が重心です。
もう少し正確に言うと、ある物の「重さがつりあう」ところ、バランスが取れるところが重心です。

言葉だけだとわかりづらいので、写真で説明します。

下の写真のような定規の場合、重心はちょうど”真ん中”になります。つまり、30㎝定規なら、ちょうど真ん中の15cmのところに重心があります。

次に、野球のバットで考えてみましょう。野球のバットは持つところは細くなっていて、打つところ(ボールが当たるところ)は太くなっていますね。このような形のものだと、重心が真ん中に来ません。

野球のバットは、重心が真ん中にない

バットと定規を並べてみるとその差がわかると思います。バットは太くなっているほう(ひだり)に重心があります。重心よりひだりの部分の重さと、重心よりみぎの部分の重さがつりあっている状態です。

けんの重心は?

けん玉のけんの重心は大体どの位置にあるでしょうか?
今回はけん先の長さが4.5cmのけん玉と、けん先の長さが4.0cmに満たない(3.8cmの)けん玉の2つをもとに調べてみます。

けん先が4.5cmのけん玉のほうが、皿銅(大皿と小皿)の場所が下に来ていますよね。つまり、重心も中皿に近くなります(上の写真でいうと、重心が下のほうに来ます)

試しに、けんを横にして指でバランスをとってみました。指でバランスをとれたところが、そのけん玉の重心です。

上のけん玉(大空のマークのあるけん玉)がけん先4.5cm
下のけん玉がけん先3.8cm

上の写真のとおり、けん先を4.5cmにしたけん玉は、重心がけんのちょうど真ん中(両方のはじから8cmのところ)に来ました。

一方でけん先が3.8cmのけん玉は、重心がどちらかといえばけん先に近い(中皿から遠い)位置に来ていることがわかります。

けん先を4.5cmにすると、けんの重心がちょうど真ん中に来ることがわかりました。
「けんの重心がちょうど真ん中に来ると、どんないいことがあるの?」という疑問について説明します。

けんが回転する技が安定する

けんの重心が真ん中に来ると、『けんが回転する技』が安定します。『けんが回転する技』とは具体的に、
 ・ひこうき
 ・さか落とし
 ・はねけん
 ・一回転ひこうき
 ・一回転灯台
 ・フリップ
 ・ジャグル
などです。
けんの長さを長くすることによって、これらの技の安定感が増します。

「重心が真ん中に来ると、回転が安定する」のは、コマ回しをイメージするとわかりやすいと思います。

コマの回転をイメージしてみよう!

コマは回転しているぼう(棒)がちょうど真ん中にありますよね。真ん中(重心)を中心にすることで、回転が安定して長い間回ることができます。

一方で、コマの上に何か物を乗せてみましょう。ありえないイメージですが、とても小さいコップ(マグカップ)をコマの上においてみましょう。別にコップ以外のものを乗せてもかまいません。
※コップはコマにくっついていて、はなれないものとします。

上に何を乗せてもいいですが、コマの重心が真ん中にないと回転が安定しないのはイメージできると思います。

けん玉も同じで、回転するときに重心が真ん中に近ければ近いほど安定します。
けん先の長さが短くても、最初から真ん中に近いところに重心はあるので、とても小さな差かもしれません。しかし、けん先の長さを4.5cmにすることで、よりけんの回転を安定させることができます。

けんを乗せる技が安定する

けんの重心が真ん中に来ると、『けんを乗せる技』が安定します。『けんを乗せる技』とは具体的に、
 ・灯台
 ・一回転灯台
などです。

なぜこれらの技が安定するかというと、けんの重心が中皿に近いほうに来るからです。

重心の位置が中皿に近いと灯台に乗せやすくなる

けんの重心が中皿に近いと、灯台に乗せたときに、玉とけんの重心が近くなります。
同じように、自分の手とけんの重心も近くなります。

重心が自分の手に近づけば、それだけコントロールしやすくなります。

例えば、ペットボトルを縦に置いた場合と、横に置いた場合を比べてみましょう。
ペットボトルの中身は空っぽだとします。

横に置いたペットボトルのほうが重心が地面に近い!
重心が地面に近いペットボトルのほうが安定している!

横に置いたペットボトルのほうが、地面から近い位置にあるので、こちらのほうが安定します。

例えば「風が吹いたら倒れやすいのはどちらでしょうか?」と質問されたら、
「縦に置いたペットボトルのほうが倒れやすい!」と答えられると思います。けん玉も同じです。
※本当はいろいろ考えないといけない条件があるのですが、今回はイメージをつかむためなので省略します。

つまり、けん先を長くする
     → 皿銅(大皿と小皿)が下に来る
      → けんの重心が中皿に近づく
       → けんの重心が自分の手に近いほどコントロールしやすい

というイメージです。灯台などの中皿を玉に乗せる技は、けん先を長くすることでよりコントロールしやすくなります。

② うぐいすが安定する

けん先の長さを長くすることで、うぐいすが安定します。
具体的には、大皿のふちに乗せた後に、玉がけんから落ちにくくなります。

けん先の長さの違う2つのけん玉で考えてみましょう。

下の写真は、それぞれ大皿のふちに乗せてうぐいすを決めたときの写真です。

うぐいすを決めたときは通常、大皿のふちとけん先に玉が接します。
つまり、玉とけんが2か所で接します。その2か所の間の長さ(距離)を比べたものが以下の表です。

つまり、けん先が長いほうが、「玉と大皿のふちが接するところ」と「玉とけん先が接するところ」の間の長さ(距離)が長くなります。

この距離が長いほど、うぐいすを乗せた後に安定させることができます。

原理についての詳細は説明しませんが、例えばスーパーでよく見かける「ショッピングカート」を例に考えるとわかりやすいです。
普通のショッピングカートの車輪(しゃりん、タイヤ)は、はなれて付いているはずです。つまり、車輪は端のほうにあります。

車輪がはなれているのは、それが一番ショッピングカートが安定するからです。
例えば、車輪がはなれておらず、近くにあったらどうでしょうか?

このようなショッピングカートがあったらすぐに倒れてしまいますよね。
けん玉も同じです。
複数のところで支える場合、1つ1つの支えるところは離れていたほうが安定します。

けん先を長くすることで、玉とけんが接する2か所の間の長さ(距離)を長くできるため、うぐいすが安定する
ということです。

まとめ

けん先を4.0cm~4.5cmにすることで、より技がやりやすくなります。けん先の長さは、4.5cmが最もいいです。(けんの重心がけんのちょうど「真ん中」に来るため)

 ✓ けんの重心がより「真ん中」に来るので、けんの回転が安定する

 ✓ けんの重心が中皿方向に近くなるので、『灯台』がやりやすくなる

 ✓ けん先が長くなることで、『うぐいす』が安定する

ただしけん先を長くすることで、とめけんグリップで持った時に、すべり止めに指をひっかけにくくなる場合があるので、注意してください。これは手の大きさによって変わるので、うまく調整してください。

使いやすいけん玉を使えば、成功率も上がりますし、愛着もわきます。けん先の長さを少し変えるだけで、劇的に技がやりやすくなることもあります。ぜひ試してみてくださいね^^