けん玉は練習した分だけ上手くなるわけではない

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けん玉は練習すればするほど上手くなる

それは合っているとも言えますし、間違っているとも言えます。

私は、「けん玉は練習すればするほど上手くなる」とは限らないと考えています。その理由について、今日はお話ししたいと思います。

方程式を作る

私は、けん玉の実力は以下の式で表すことができると思います。

けん玉の実力 = (練習の)量 × (練習の)質

※方程式は小学生のうちは習わないので、知らない方は無視して大丈夫です。

つまり、練習の量と質を増やせば、実力がついてけん玉が上手くなります。

練習の量というのは、「けん玉を練習した時間」です。

“量”については、
・○○分練習した
・とめけんを△△回練習した

というように数字で表すことができますね。

練習の質というのは、「練習を効果的にやった度合い」です。
“質”については数字で表すことが難しいです。

・上手くいくコツを、上手な人に教えてもらいながらやった
・どのようなフォームだと成功しやすいのかチェックしながらやった
・大会を想定して、対戦形式でやった
・検定を想定して、誰かに見てもらいながらやった
・普段より集中してやった

というように、数字では表すことはできませんが、「ただ普通に練習すること」よりも効果的だといえる理由が明確なら、その練習の質は高いといえます。

量と質どちらも必要

先ほど、

けん玉の実力 = (練習の)量 ×(練習の)質

と書きました。実力は量と質の掛け算だと私は考えています。

片方が1ならば、もう片方が10でも1×10=10です。

片方が3でも、もう片方が5ならば、3×5=15になります。

つまり、練習の量も質もどちらも大切です。バランスが大事です。

どれだけ練習をこなしていても、ただやみくもにやるだけ、つまり質の低い練習をしていればなかなか上達しません。
逆に、どれだけ質の高い練習をしていても、1日3分しか練習しなければ、つまり量が足りなければ、けん玉はなかなか上手くなりません。

実力が伸び悩んでいる人は、どちらか(練習の量または質)が足りない可能性が高いです。
どちらが足りていないのか、考えてみてください。

上に行くほど経験値が必要

けん玉の実力を上げるためには、練習の量と質が大事だと話しました。

それに加えて意識しておいてほしいのは、上に行くほど多くの経験値が必要だということです。ポケモンと一緒です。ポケモンだと

Lv.10 → Lv.11 にレベルアップするために必要な経験値
よりも、
Lv.90→Lv.91 にレベルアップするために必要な経験値
のほうが大きいですよね。

つまり、強いポケモンほど成長しにくい。これはけん玉でも同じです。
上手い人ほどレベルアップするのが難しくなるということです。

言い方を変えれば、練習の量も質もそのままだと、なかなかレベルアップできない、ということです。
Lv.90のポケモンが、最初の草むらで出てくるLv.2とかの弱いポケモンをたくさん倒してもレベルアップできないですよね。それと同じです。

けん玉で考えると、
6級→5級に行くためには、ひこうきを覚える必要があります。
四段→五段に行くためには、例えばすべり止め極意を覚える必要があります。

6級の人が飛行機を覚える
よりも、
四段の人がすべり止め極意を覚える
ほうが、より大きなレベルアップが求められると考えています。

ここで注意してほしいのは、四段の人は6級の人に比べれば、それなりに練習時間も確保しているでしょうし、高い質の練習をこなしていると思います。
ですので、四段の人のほうが経験値を積む(実力をつける)のは早いです。

しかし、レベルが上がれば上がるほど、1つレベルアップするまでに多くの経験値が必要になるので、6級の人が飛行機を覚えるほうが”普通”は早いでしょう。

今までの話をまとめると、

実力が上がってレベルアップすればするほど、次のレベルに行くためにたくさんの経験値が必要になる。つまり、今まで通りの練習方法や練習時間では、なかなか上達しない。

ということです。この事実を知っているか知らないかでは大きな差があります。

【知っている人】
なかなかレベルアップできない時
「練習方法を見直して質の高い練習をしてみよう!」
「いつもより10分長く練習することでたくさんの経験を積もう!」

というようにポジティブに考えることができます。

【知らない人】
なかなかレベルアップできない時
「自分には才能がないからこれ以上は上手くならないんだ…」
「練習しても上手くならないから、やる気が出ないな…」

というようにネガティブになってしまい、練習の量も質も悪くなってしまいます。

ですから、なかなか上手くならなくても気にする必要はありません。

練習方法やスケジュールを見直して、今まで以上の練習量と質を目指すことを考えましょう。

伸びるときもあれば伸びないときもある

けん玉の実力 = (練習の)量 ×(練習の)質

という式を先ほどお話ししましたが、

ぶっちゃけたいして練習していなくても実力がつく時期があるし、

めっちゃ練習していても実力がつかない時期もある。

ということは忘れないようにしましょう。つまり、こんな感じです。

灰色(グレー)の線のように、練習しただけ上手くなるということは基本的にないです。実際は赤色の線のように練習しても伸びない時期(停滞期)もあれば、それほど練習していなくても伸びる時期(飛躍期)もあります。

これを頭に入れてもらったうえで、大切なことを3つ伝えます。

① 上手くいかないとき(停滞期)は「上手くいかない理由」を考えて、いろいろ試してみる

② 上手くいっているとき(飛躍期)は「上手くいっている理由」を考えて、確認してみる

③ 上手くいかないとき(停滞期)でも、「そういう時期もある」とポジティブに考えて、練習を続ける

① 「上手くいかない理由」を考えて、いろいろ試す

上手くいっていないときは、心技体のどれかに問題があるはずです。
特に大切なのは、フォームを直すことだと思います。

技がなかなか決まるようにならない…、成功率が上がらない…、という人は、なかなか決まらないフォーム・身体の使い方、力の入れ方をしていると思います。

原因は人それぞれですから、まずは何が悪いか考えてみましょう。

「もっと力を抜いてやってみようかな」

「膝を意識してやってみようかな」

など、いろいろ解決案の仮説を立ててやってみることをおススメします。
いろいろ試してみることが大切です。もちろん、上手い人に見てもらっても大丈夫です。

試した結果うまくいかなくても、下手になるわけではないです。

むしろ試した結果「このやり方だと上手くいかない」ことがわかります。

ですから、ただ適当にやっている人に比べて、「上手くいかないやり方」を理解することができます。つまり、「どうやると失敗しやすくなるか」を理解できる。

これは非常にいいコトです。大会中や検定中にミスをしてしまった時に、

「あ、今は膝への意識が足りなかったな」とか、
「最後のけんに刺すところで力強く握りすぎたな」とか、

そういうことを考えることができます。これは技術的なこと、もしくは身体的なことです。技術的・身体的なことは立て直しが効きやすく、次の成功につながります。

検定であれば、1回や2回ミスすることは問題ありません。ミスの原因を理解し、そのミスを次にしないことが大事です。

それができるようになれば、停滞期を乗り越えることだってできるでしょう。

一方で適当に練習している人は、「上手くいかないやり方」を十分に理解できていないので、大会中や検定中にミスをしてしまった時に、

「なんでミスしてしまったのだろう、緊張しているのかな…」

というように考えがちです。これは心理的、精神的なことですよね。心理的・精神的なことは立て直しが効きづらいです。

例えば、「緊張している」と感じている時に、「緊張しないようにしよう」
と思っても、たいていの場合その緊張は収まらない
ですし、むしろ”余計に”緊張してしまうこともあります。

ですから心理的・精神的なことを原因として意識してしまうと、むしろ逆効果になってしまうことが多いです。そうすると、一度の失敗がさらなる失敗につながってしまいます。

今までの話をまとめます。

停滞期に試行錯誤して(いろいろ試して)おくことで、「上手くいかない理由」 = 「どうすると失敗しやすくなるか」 がわかる。
「どうすると失敗しやすくなるか」がわかれば、それをしないことによって成功しやすくなる。
そうすることで停滞期を脱出することにつながる。

② 「上手くいっている理由」を考えて、確認してみる

これは先ほどの停滞期でお話しした内容とほとんど同じです。

上手くいっている時も「どうして上手くいっているのか」を考えておいたほうが良いです。

けん玉がいきなり上手くなるということはよくあります。例えば、

「コツをつかんだとき」

「意識しなくてもできるようになったとき」

みたいな表現がふさわしいでしょうか。しかしながら、これらはちょっとあいまいで、漠然としています。ですから、

「そのコツって何?」

「今まで何を意識していたの?」

ということを考えるようにしましょう。そして、その考えが正しいか確認してみましょう。
「やってみたら上手くいった。自分の考えは合っていた」という成功体験が大切です。

その体験をしておくと、

・スランプ(停滞期)のときに助けになる

・難しい技にチャレンジするときに助けになる

というメリットがあります。

・スランプ(停滞期)のときに助けになる

どうやれば上手くいくか、何を意識すると成功しやすくなるか、などということを理解しておけば、
「よくわからないけど、上手くいかない…」というスランプ(停滞期)を避けやすくなります。

「○○したら上手くいくから、今のやり方はまずかったな」というように考えることができるので、スランプを早く脱出しやすくなります。

・難しい技にチャレンジするときに助けになる

どうやれば上手くいくか、何を意識すると成功しやすくなるか、などということを理解しておけば、
似たような技で今よりも難しい技にチャレンジするときにも、その方法を利用できます。

例えば、
「日本一周」をうまくやるやり方を理解できていれば、「宇宙一周」でもそれを活用できるでしょう。
「一回転灯台」をうまくやるやり方を理解できていれば、「灯台とんぼ返り」でもそれを活用できるでしょう。

全部活用できるわけではないですが、「なぜ上手くいくのか」を理解している人と、理解していない人とでは、技の吸収スピードに大きな差がでると思います。

一つ一つの動作・技に対して、「なぜ上手くいくのか」を理解できている人は、それを活用してさらに難しい技を成功させることができます。その結果、大きく実力を向上させることができるでしょう。

③ 「なかなか上手くいかない時期もある」とポジティブに考えて、練習を続ける

何回かお伝えした通り、誰にでもなかなか上手くいかない時期があります。大切なのは、

「まあそういう時期もあるよね」と考え、練習をやめたりしないことです。

練習をやめてしまうと、感覚が鈍ってしまい、実力が向上しないばかりか下がってしまいます。なので、なるべく練習は続けるようにしましょう。

「継続は力なり」です。

そして、①でお伝えしている通り、上手くいかない時は、「なぜ上手くいっていないのか」を考えることをおすすめします。

この時期はがむしゃらにやってもなかなか伸びない時期ですから、一度立ち止まって、上手くいかない理由を考えてみることも、いい気分転換になるのではないでしょうか。

まとめ

今回お話ししたことをまとめます。

けん玉の実力って…

けん玉の実力は、
 練習の量 × 練習の質
で表すことができます。

量も質もどちらも大切です。どちらかをおろそかにしてしまうと、なかなか実力は伸びない、ということを覚えておきましょう。

上に行けば行くほど…

実力が上がれば上がるほど、今までと「同じ」練習量や質だとなかなか上達しなくなります。

ポケモンと同じで、レベルが上がるほど次のレベルに行くのに大きな経験値が必要になります。

今までどおりにレベルを上げていくためには、多くの練習や、高い質の練習をこなす必要があります。

伸びるときもあれば…

「少し練習しただけで実力が伸びる」ときもあれば、
「たくさん練習しても実力が伸びない」ときもあります。

大切なのは、上手くいっている時、上手くいかない時のどちらにおいても、
「上手くいっている理由」「上手くいかない理由」
を考え、理解すること
です。

それを理解することが、実力が伸びない時期から脱出する助けになり、そして実力が伸びる時期が続くようにする助けになります。